脳卒中後しばらくしてからの行動異常
2014年08月04日
脳卒中には血管の詰まる脳梗塞、出血する脳出血やくも膜下出血などがあります。
脳卒中によって脳の一部に傷が入り、その後しばらくしてからてんかんを起こすことが
あります。
脳卒中になってから2週間以上してから発作を起こした場合は抗てんかん薬による治
療が必要です。
全身けいれんではなくて、しばらくボーとしていて本人は覚えていないとか、妙な行動
障害が症状の場合があります。
脳波検査では半分のケースで異常ない場合があるので注意が必要です。
脳卒中後に行動異常が時々みられる場合は病院で相談を。
こくぶ脳外科・内科クリニック
自分が認知症であることに気が付かない?
2014年07月12日
アルツハイマー病など認知症が進んでくると、自分が認知症であることに気が付かな
くなります。
これを病態失認と言います。
患者さん自身が物忘れを自覚しているような言い方をしても、これは真に自覚してい
るわけでなく、周りの人に指摘されることによる「取り繕い」であることが多いようです。
本人の自覚よりも、家族が何かおかしいと気付いたときは病院で診察を受けた方が
良いです。
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糖尿病と認知症
2014年07月07日
糖尿病があるとアルツハイマー病に2-4倍なりやすいと言われています。
アルツハイマー病の原因は、脳の中にアミロイドβタンパクがたまり、神経細胞にタウ
タンパクがたまることによって起こると考えられています。
糖尿病があると、これらのタンパクがたまりやすいためアルツハイマー病になりやすく
なると考えられています。
また糖尿病があると脳梗塞や脳動脈硬化も起こりやすく、認知症悪化の要因にもなっています。
運動食事等を気を付けることで認知症も予防できると言われています。
こくぶ脳外科・内科クリニック
日本での認知症者の数
2014年06月30日
2012年の段階の調査で、65歳以上の高齢者において、認知症の人は15%といると
言われています。
認知症ではないが、軽度の認知障害の人が13%いるとのことで、あわせて28%にな
んらかの問題がるようです。65歳以上の3人に1人です。
過去に想定されていた数よりはるかに多くの人が認知症になっています。
加齢が一つの原因ですが、少しでも認知症にならないように予防が大事です。
生活習慣病の管理や定期的な運動が有効です。
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こむら返り
2014年06月21日
突然ふくらはぎが痛くなって動けなくなることがあります。
こむら返りは無意識に突然起こる有痛性の骨格筋の収縮です。
こむら返りの7割は夜間に見られます。
運動神経の過剰な興奮が引き金になって筋収縮が起こると考えられています。
ナトリウムチャンネルの異常が原因として考えられています。
漢方薬は有効ですが、頻回になる場合は抗てんかん薬も有効な場合があるようです。
また足が冷えると起こりやすので温度管理が大切です。
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高齢者のめまい
2014年06月07日
高齢者の場合はふらつきをめまいと表現する方が多いようです。
足の裏に圧力を感じとる感覚器が人にはあります。
その信号を脊髄から小脳に伝えるのですが、高齢になるとこの機能が衰えます。
結果としてふらつきの症状が出てくることがあります。
また歩行時などに発作的にふらつきがでる場合は不整脈が出ていることもあるようで
す。
その場合は心電図などの検査が必要になります。
高齢になると神経系の問題だけでなく全身疾患からのめまいも起こりやすいので注
意が必要です。
こくぶ脳外科・内科クリニック
もらい泣きのメカニズム
2014年05月31日
人は人が泣いているのを見て、その原因に思いをめぐらせて「かなしいんだな」と判断
します。
人は自分の身に置き換えるということが可能で、ミラーニューロンがかかわっていると
言われています。
人が他人の感情をあたかも自分の感情のように「共感」してしまうのがこの神経の働
きで、他人のことを理解するのに必要な神経回路です。
また赤ちゃんがお母さんのマネをするのも同じ神経が関与しているのではないかと考
えられていて、学習やコミュニケーションに大切な機能と考えられています。
子供の頭痛
2014年05月17日
子供も大人と同じように頭痛が見られることがあります。
生活に支障をきたすことが多いのが片頭痛です。
大人と同じように、吐き気、嘔吐、光や音におい過敏があり、動くと悪化するのでじっ
としています。
保健室等でひと眠りすると頭痛は全くとまって普通に授業が受けられるというのも特
徴です。
この場合仮病と勘違いされる場合もあるので注意が必要です。
約10%の子供に片頭痛があると言われ、初潮をみかえるころから女性の片頭痛が増えてきます。
治療は規則正しい生活などが大事ですが症状が強い場合は薬物療法が必要です。
心の問題で頭痛が慢性化することもあるので早めの対策が必要です。
詳しい内容は頭痛学会のホームページから。
認知症 介護者の態度は?
2014年05月10日
家族が認知症になった場合にどのような姿勢でのぞめばよいか?
認知症ガイドラインにその対応法が載っています。
1)患者の能力の低下を理解し、過度に期待しない。
2)休息な進行と新たな症状の出現に注意する。
3)簡潔な指示や要求を心がける。
4)患者が混乱したり怒り出したりする場合は要求を変更する。
5)失敗につながるような難しい作業を避ける。
6)障害に向かいあうことを強いない。
7)穏やかで、安定した、支持的な態度の心がける。
8)不必要な変化を避ける。
9)できる限り詳しく説明し、患者の見当識が保たれるようなヒントを与える。
以上難しい対応と思いますが推奨されている対応です。
アルコールは認知症の予防になるか?
2014年04月19日
適度の飲酒は飲まない人に比べて認知症になりにくいと報告されています。
ただし飲めない人が無理にアルコールを飲むことは推奨されていません。
アルツハイマー病にも血管性認知症にも効果があるようです。
アルコールの種類はあまり関係ないようですが、赤ワインが有効である報告が多いで
す。
いずれにしても飲みすぎは脳にも体にもよくないです。
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