慢性頭痛と抗うつ剤
2013年07月08日
頭痛が慢性的にある方では病院で抗うつ剤が処方されることがあるかと思います。
その場合は必ずしも「うつ病」があるからではない場合があります。
抗うつ剤の中には痛みを抑える作用があるものがあります。
脳の中に下降性疼痛抑制系という、内因性の痛みを抑える仕組みがあり、これを活
性化させる作用が抗うつ剤のなかにあります。
抗うつ剤を処方されて、自分はうつ病ではないか?と心配されている方もいると思い
ますが心配いりません。
病院でよく相談しましょう。
頭痛 こくぶ脳外科・内科クリニック
急な後頭部の痛み
2013年06月29日
一側の急な後頭部の頭痛があり、それが持続する場合は椎骨動脈解離の可能性が
あります。
首の後ろには、2本の椎骨動脈が走っています。
この椎骨動脈の内膜に亀裂が生じ血管の壁の中に出血して動脈瘤ができてしまう病
気です。
中年の男性に多い病気で、後頭部の頭痛が持続します。
肩こり頭痛でも後頭部が痛くなりますので、注意が必要です。
動脈瘤ができるとくも膜下出血を起こすことがありますので症状が持続する場合は早
めに病院に行きましょう。
頭痛とこくぶ脳外科・内科クリニック
風邪のようにみえる感染症
2013年06月22日
喉の痛み、咳、痰、鼻水などの上気道症状があるものは風邪の可能性が高くなりま
す。
一方で、高い熱がでる、体がだるい、下痢する、頭痛などの場合は風邪ではなく別の
感染症の可能性があります。
例えば、腎臓の感染では腎盂腎炎、頭の感染では髄膜炎、、皮膚の感染では蜂か織
炎、その他急性肝炎、心内膜炎などあります。
高齢者の場合は、風邪から肺炎になっていても呼吸症状があまりなく、だるいとか食
欲がないなどの症状しかでない場合があり注意が必要です。
こくぶ脳外科・内科クリニック
脳における小さい脳梗塞と脳出血
2013年06月15日
脳の血管障害の中で、いわゆるラクナ梗塞や大脳白質病変などの虚血性病変と微
小出血などの出血性病変をまとめてSmall Vessel Diseaseといわれるようになりまし
た。
これは動脈硬化に伴う脳の病気で、認知機能低下や心臓死のリスク増大との関連が
指摘されています。
高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、喫煙がこの脳の病気を悪化させてしまいま
すが、脳の血管障害に限らず全身の動脈硬化を進めないようにすることが大切で
す。
こくぶ脳外科・内科クリニック
小児良性発作性めまいについて
2013年06月08日
小児で、「回る、倒れる」などのめまい症状を訴える場合があります。
発作は数秒から数分程度継続し、数日から数ヶ月に1回みられます。
片頭痛の関連疾患に小児周期性症候群というものがあり、小児良性発作性めまいが含
まれます。
この病気は母親が片頭痛の場合が多く、本人も将来片頭痛になることがあります。
原因不明のめまいの場合はこの疾患にも気をつける必要があります。
アルツハイマー病の初期症状
2013年06月01日
アルツハイマー病の初期には「近時記憶障害」が認められます。
聞いたことを忘れる、おき場所を忘れよく探している、出来事自体を忘れるなど体験
を忘れます。
症状が出始めたときはすでに病識がある程度低下しているので、本人に聞いても自
覚がありません。
家族にとってこのもの忘れが普通ではない違和感がある場合はアルツハイマーを起
こしている可能性があるので早めの病院受診が勧められます。
その後注意力の低下や、以前から慣れていた作業ができなくなるなどの症状が出て
きます。この時点で、ある程度症状が進んでいる状態です。
レヴィ小体型認知症
2013年05月25日
レヴィ小体型認知症は、認知症をきたす病気の中の一つです。
パーキンソン病様の症状、幻視、認知症を示すのが特徴です。
脳の中にレヴィ小体という物質がたまることにより症状をきたします。
アルツハイマー病についで多い認知症の病気です。
治療はコリンエステラーゼ阻害剤などが有効であるといわれています。
妊娠・授乳中の片頭痛の薬の飲み方
2013年05月18日
片頭痛は20-30歳代の女性に多いので、妊娠・授乳中にも治療が必要な場合があり
ます。
第一選択としてはカロナールやブルフェンなど比較的安全な薬を頭痛時に内服しま
す。
授乳時には、イミグランが必要な場合に12時間授乳回避すればよいとなっていま
す。
頭痛の予防療法に関しては、海外ではインデラルの内服は比較的使ってもよい薬と
なっています。
いずれにしても母乳には薬は移行しますので注意して使う必要があります。
こくぶ脳外科・内科クリニック
慢性の肩こり頭痛
2013年05月11日
肩こりや首こりから頭痛が来ますが、緊張型頭痛といいます。片頭痛と違い、吐き気
や光音過敏がないのが特徴です。
1ヶ月で15日以上起こり3ヶ月以上続く場合は慢性型といいます。
通常の緊張型頭痛では末梢性因子(筋肉等)が原因で起こりますが、慢性型になると
中枢性因子が関わっています。
慢性型になると通常の痛み止めでは治りにくいため、慢性型用の薬を飲む必要があります。
症状が長引く人は病院で相談しましょう。
頭痛と脳腫瘍
2013年04月27日
脳腫瘍と言っても良性のものから悪性のものまでさまざまなものがあります。
脳腫瘍ができると頭痛をきたすことがしばしばあります。
悪性のものですと神経膠芽腫があります。良性のものですと、髄膜腫や下垂体線種
や神経鞘腫などです。
良性のものの中に悪性のものを伴うこともありますので注意が必要です。
朝起きたときに頭痛がする、咳やくしゃみをしたときに頭痛が悪化するなどの場合、
脳腫瘍の可能性を疑います。
こくぶ脳外科・内科クリニック