76歳 女性 認知症のケース
2012年02月18日
(経過)最近になり物忘れ症状が気になるとのことでご家族が病院に連れてこられま
した。ご本人は納得されていないようです。同じことを繰りかえし聞くことが多く、大事
なものをしまいこんでしまい、あちこち探すことが多くなったとのことです。
既往歴:高血圧の薬を内服中
MRI検査では脳梗塞や脳腫瘍などは見られませんでしたが、脳全体に萎縮が見ら
れておりました。海馬の萎縮を見るVSRAD検査では中等度の脳萎縮が確認されま
した。MMSEでは19点でやや低下がみられ、遅延再生の障害がみられました。
診断と治療:アルツハイマー型認知症の診断で投薬を開始しました。
経過:薬を飲むことによって、やや意欲が出てきて、以前は寝ていることが多かった
のが、起き上がる時間が長くなったとのことでした。認知症の薬は進行予防効果もあ
りますので薬を続けることが大切です。症状の進行の程度はADAS-Jcogという検査
で調べることができ、経過をみながら今後薬を調整していきます。
科学的なダイエット
2012年02月15日
福岡伸一さんの「動的平衡」という本の中にダイエットの項目があります。
その中で、太らないようにするためには食事療法が大切であることを説いています。
まずは、一度にたくさん食べることなく少しずつ小分けにして食べることを勧めています。余分なエネルギーが脂肪細胞に蓄積されないようにするためです。
さらに、インスリンの分泌を促進させないような食事を勧めています。インスリンの分泌を促進させる食事は、脂肪細胞にエネルギーが蓄積されやすいとのことです。白米より玄米、うどんよりそばの方が太りにくいとのことです。
いずれにしても、1日のトータル摂取カロリーが基礎代謝量を超えないように、食べ過ぎないことが基本です。
31歳 女性 片頭痛のケース
2012年02月13日
(経過)高校生の頃から頭痛で悩まされている方です。頭痛が始まる前に目の前にき
らきらしたものが見えて、しばらくするといつもの痛みが始まります。頭痛が始まる
と吐き気がして嘔吐することもあります。光や音に過敏になるため、頭痛がするときは
暗い部屋で静かにしていると少し頭痛がおさまります。しばらく寝て、目が覚めたら頭
痛は改善しています。月に数回はこのような頭痛があり、生活に支障をきたしていま
す。市販の薬を飲んでいますが効くときと効かないときがあり、効かない場合は寝込
んでしまいます。
(治療)このケースは典型的な片頭痛と思われます。きらきらするものが見える症状
は片頭痛の前兆と思われます。嘔吐や光や音の過敏も片頭痛によくみられる症状で
す。この方は、頭痛が始まるときにトリプタンという頭痛薬を飲むことで、片頭痛が改
善しました(薬局では市販されていません)。また頭痛の回数が多いため、片頭痛
の予防薬を飲むことで痛みの回数が減り、寝込むことはなくなりました。頭痛を完全
に抑えることはできませんが、お薬を調整することで日常生活に支障をきたすことは
なくなりました。
頭痛でお悩みの方はこくぶ脳外科・内科クリニック
夜間頻尿について
2012年02月07日
高齢になると、夜トイレに何回も起きてしまうという方がたくさんいらっしゃいます。
原因は、前立腺肥大や膀胱の容積が小さくなるなるなどの問題、動脈硬化などの問題、睡眠障害なども関わっているようです。
原因によって治療は異なってきます。適切な薬が必要です。
薬以外の対策としては、やはり有酸素運動が効果的です。下肢の筋力をつけることが有効なようですので試してみてください。
インスリンとアルツハイマー病の関連
2012年02月03日
インスリンは血糖値を下げるホルモンで糖尿病と関係しています。
このインスリンがアルツハイマー病と関連しているという報告があります。
インスリンは脳を破壊するベータアミロイドの活動を阻害します。
糖尿病になるとアルツハイマー病になりやすいといわれています。
定期的な有酸素運動と低脂肪・低糖質に気をつけることが大切です。
認知症の経過をみるためのADAS-cog検査
2012年01月30日
アルツハイマー型認知症は少しずつ症状が進行していきます。
しかし認知症の薬を飲んでおくことで症状の進行をある程度抑えることが可能です。
その進行程度を見る方法としてADAS-cogという検査があります。
いろいろな質問をしてこれに答えて頂くことで症状の進行具合が判定でき, また将来の進行度について予想が可能です。
アルツハイマー病でお薬を飲んでいるかたは、当院でも検査を行っておりますのでご相談ください。

片頭痛の症状
2012年01月28日
1)脈打つ頭痛
2)頭痛時のはきけ
3)光や音に過敏になる
4)頭痛時に動くと症状悪化
5)頭痛で夜目がさめる
以上のような症状がいくつかある場合は片頭痛の可能性が高いですので、病院で相談しましょう。
首こりと頭痛
2012年01月27日
首の周りの筋緊張が高くなると頭痛を起こしてくることがあります。
胸鎖乳突筋、僧帽筋、板状筋などさまざまな筋肉によって頭が支えられています。
首の筋肉の一部が過剰に収縮することによって、筋肉内に硬いしこりができることがあります。このしこりをおさえると頭痛が引き起こされることがあります。
これをトリガーポイントといいます。いわゆる「つぼ」の部分と重なる部分が多いといわれます。
マッサージなどで改善する場合もありますが、ブロックの注射が有効な場合もあります。
頭痛の原因はさまざまですべてがこれで説明はできませんが、筋肉のしこりが頭痛の原因の一つになっていることはあるようです。
慢性の頭痛で困っている方はご相談ください。
血圧が高い方は一度脳の検査をしてみましょう!!
2012年01月25日
高血圧のある方は脳梗塞になるリスクが高くなります。
日本人は世界の中でも脳梗塞になりやすい民族ですが、その原因として高血圧の人が多いことです。
症状があまりないのに、脳の検査をすると脳梗塞を起こしていることがありますので、血圧が高めの方は脳の検査をしてみましょう。
また血圧が高いと脳卒中以外にも心筋梗塞、慢性腎臓病など血管の病気になりやすくなります。
血圧の目標値は130/85mmHg未満です。
長嶋元監督の脳梗塞の原因は?
2012年01月20日
小渕恵三・元首相や長嶋茂雄さん、オシム元日本代表監督が脳梗塞で倒れたり、巨人軍の木村拓也コーチがクモ膜下出血で亡くなられたニュースも記憶に新しいところです。
脳梗塞は3種類に分かれます。ラクナ梗塞、アテローム型脳梗塞、心原性脳梗塞です。
長嶋元監督の場合は心原性の脳梗塞で、不整脈に伴って心臓に塞栓物質ができて、これが脳の血管に詰まることによって起こります。
重症の場合が多いですが、幸いリハビリ等も効果があって良くなられているようです。
不整脈の中でも危険なタイプがあるので、早めに病院で相談しましょう。
脳ドックも有効ですので、ご相談ください。 http://www.kokubu-clinic.jp/contact/