新しい認知症の薬
2011年06月09日
新しい認知症の薬メマリーが発売になりました。今までは脳の中のアセチルコリンを増やす薬しかありませんでしたが、新しいメカニズムの薬です。過剰なグルタミン酸の作用を抑えることによって神経細胞死を抑える効果があるようです。そのため認知症の進行予防に効果的です。また怒りっぽいなどの症状も抑えてくれる効果があるようです。認知症が中等度以上ある方は、いままでの薬と併用してはどうかと思います。
肩こりに効くサプリメント
2011年06月08日
肩こりは首から肩にかけての血流が悪くなり、疲労物質がたまることによっておこると考えられています。
サプリメントの中でビタミンEは全身の血流を良くする効果があり、首から肩にかけての血流も良くして肩こりを改善させる可能性が考えられます。またビタミンB1は肩にたまった疲労物質を分解する効果もあるようですので肩こりに有効と思われます。
いずれにしても普段から姿勢をよくする、適度な運動をすることが大切です。
うつ病と頭痛
2011年06月07日
うつ病と頭痛には相関関係があるといわれています。この場合の頭痛は、鎮痛薬でコントロールするのではなくて、うつ病の治療が必要です。うつ病の診断として2質問法という方法があります。1)この1ヶ月気分が沈んだり、憂鬱な気分になったことがあるか?2)この1ヶ月間物事に対して興味がなくなったり、心から楽しめなくなったか?。
この2つのどちらかがあればうつ病の可能性も考えられます。頭痛を伴っている場合は、うつ病に関連した頭痛の可能性もあると考えられます。
慢性頭痛・肩こりの原因としてのジストニア
2011年06月06日
慢性頭痛の原因として肩こりがありますが、その肩こりの原因としてジストニアが関わっている場合があるようです。痙性斜頚はジストニアの一種で首の位置が勝手に動いてしまう病気ですが、首が動かないまでも首の筋肉が過剰に収縮して痛みを引き起こすことがあります。原因としては大脳基底核といわれる部分の異常が考えられています。薬をのんでも改善しない持続する肩こり頭痛がある場合はジストニアも考えて治療をする必要があるようです。治療としては、鎮痛薬ではなくジストニアの薬またはボトックス治療が効果があります。
増加するアテローム血栓性脳梗塞
2011年06月04日
脳梗塞は臨床的に3種類に分かれます。ラクナ型、アテローム型、心原性の3種類です。昔はラクナ型が多かったのですが、最近は動脈硬化によって起こるアテローム型が増えています。高血圧や糖尿病など生活習慣病が原因で脳の血管の動脈硬化がすすみ、脳梗塞を起こしてきます。
予防としてやはり血圧の管理や糖尿病の管理が大切になってきます。血管がかなり細くなっている場合は血液さらさらの薬を飲む必要があります。診断には脳のMRI、MRA検査が必要です。
以前から血圧が高い方や糖尿病のある方は脳の検査が必要な場合がありますのでご相談ください。
痙縮のボツリヌス治療
2011年06月03日
脳卒中や頭部外傷のあとの後遺症で、手や指が曲がってしまい伸びなくなったり、足が内側に曲がったりすることがあります。これを痙縮と言います。このような症状にボツリヌス治療が有効です。手や足が曲がってしまう原因は、筋肉の緊張のバランスが悪くなることによって起こります。緊張の高い筋肉に注射することで、症状がよくなることがあります。慢性期でも効果があります。
当院でも治療を行っておりますのでご相談ください。
しばらく歩くと足がだるくなる。
2011年06月02日
足がしびれたり、しばらく歩くと足がだるくなるような症状がある場合は腰部脊柱管狭窄症の可能性があります。
腰椎の脊柱管というところに腰の神経がありますが、腰の骨の変形などで神経の通り道が狭くなるためにさまざまな症状が起こります。しばらく歩くと足がだるくなるのが特徴的な症状です。手術が必要になる場合もありますが、薬による治療も可能ですのでまずは病院で相談してみましょう。
携帯電話に脳腫瘍のリスク
2011年06月01日
WHOの組織が携帯電話に脳腫瘍のリスクがあることを報告しました。長時間の電話が神経膠腫(しんけいこうしゅ)や聴神経腫瘍になりやすい可能性があるとのことです。神経膠腫の中には悪性を示すものもあり、5年生存率が10%以下の報告もあります。朝に頭痛が継続する、頭痛で嘔吐するなどの場合は検査が必要です。聴神経腫瘍は耳の神経にできる良性腫瘍です。耳鳴りや難聴がある場合は注意が必要です。腫瘍が大きくなると脳を圧迫することがあるので手術や放射線治療が必要になることもあります。まだ確実な報告ではありませんが、携帯電話による長電話は控えるようにしましょう。
風邪のメカニズム
2011年05月31日
風邪の原因の多くはウイルス感染です。ウイルスが喉や鼻に感染して体の中に入り込みます。それに対して免疫細胞が攻撃をしかけていきます。これが炎症反応です。免疫細胞からホルモンが分泌され、血液を通して脳に作用して熱が出ます。気管支に炎症が広がると、咳が出たり痰が出たりします。一連の症状は、体に入ったウイルスを排除するための反応です。熱がでて体がだるくなるのも、体を安静にさせて免疫力をアップあせるための反応とも考えられます。
風邪といえども悪化すると肺炎を起こすこともありますので早めに病院で相談してください。
アルツハイマー型認知症のメカニズム
2011年05月30日
アルツハイマーは認知症の最大の原因です。発症のメカニズムとして、まずは脳の中にβーアミロイドという物質が溜まってきます。それが神経のシナプスの機能を障害します。また神経細胞自体も破壊されてきて、神経原性変化というのを起こしてきます。海馬周辺から最初に壊れてきて、だんだんと脳全体が壊れてきます。海馬は記憶を司るところなので、もの忘れから症状が出てきます。
新しい薬がどんどんと出てきていますので、早めの診断が大切です。