パワープレートによるリハビリ
当院のリハビリテーション部では、専門知識が豊富な理学療法士がパワープレート(全身振動トレーニング)を用いた運動を指導し、様々な身体への悩みや不調のある患者さま1人1人に合わせたメニューを作成しています。また、必要に応じて自転車エルゴメーターでの運動も実施しています。
その他にも、医師の診断によりリハビリが必要と判断された患者さまを対象に、理学療法士による専門的なリハビリを実施しています。(予約制)
パワープレートとは?
1秒間に25~50回の高速振動で上下・左右・前後あらゆる方向から振動を加えて、全身の細部に負荷をかけることができます。(エレベーターに乗った時や、自動車の急発進の時に重力が「グッ」とかかる状態が繰り返し生じることです。)振動により全身のバランスが崩れる為、身体は元の状態に戻そうとして多数の筋肉が刺激されます。その反射的反応を利用したトレーニングです。1回10~15分の運動を行うことで約1時間分の運動効果があると言われています。
利用対象となる方
・肩、腰、膝などが痛い方
・最近足腰の力が弱くなった方
・足が痺れる方
・脳梗塞、脳出血後の方
・物忘れ、認知機能の低下が気になる方
・肩凝り、頭痛のある方
・骨粗鬆症の方
・糖尿病と診断された方
※上記以外にも身体の悩みや不調をお持ちの方、まずは医師にご相談ください。
利用できない方
・妊娠中の方
・ペースメーカーを利用している方
・網膜障害の方
・深部静脈血栓症の方
・医師から運動を止められている方
※上記のいずれかにあてはまる場合でも、必ずしも利用できないということはありません。まずは、医師の診断を受けて頂くことをお勧めいたします。
当院でのパワープレートの効果
・筋力の増強
・骨密度の増加
・歩行速度の向上
・片足立ち時間の延長(バランスの向上)
・痛みの改善
・頭痛、めまいの改善
・認知機能の改善
など様々効果が認められました。※ただし個人差があります。
特に骨密度は、骨粗鬆症と診断された方や、健常者のいずれにおいてもパワープレート使用前に比べて、骨密度の改善が認められました。
ロコモーティブシンドロームとは?
「運動器の障害」により「要介護になる」リスクの高い状態です。
運動器の障害とは、関節の痛みや骨粗しょう症などによるものと、年をとることによる筋力低下、持久力の低下、バランス能力の低下などによるものがあります。これらのことによって転倒しやすい状態になり危険です。ロコモーティブシンドロームになると、「寝たきり」や「要介護」の状態になりやすくなります。
高齢になると痛みがあるため運動不足になり、その結果筋力低下が進みまた痛みが発生するという悪循環に陥っている場合が多くあります。早めに発見して予防していくことが大切です。